- 皐月珠算道場
正しく感じ正しく応じる
いきなり動物の話ですが、
ワタリドリは、GPS装置も持っていないのにも関わらず、
何千km、何万kmという道のりを迷うことなく正しく往復します。
アフリカのヌーという動物も、
1年間で3,000kmの移動をします。
地図もないのに、どうしてそこにオアシスがあると知っているのでしょうか。
サケは、生まれた川から大海原へ出て、
4年後にきっちり生まれた川に戻ってきます。
航海でコンパスを失うことほど危険なことはない中で、
どうして、しかも水中という星や景色のない中を、
ぴたりと正しい場所に戻ってくることができるのでしょうか。
これは本能とは少し違います。
ワタリドリもヌーもサケも"知っている”のです。
DNAなどの情報ももちろんですが、
大自然の摂理の中で何が正しいかということを知っているのです。
動物にこのようなものがあって、
同じ動物の人間にないと考えることは不自然なことなのかもしれません。
感じ方は人それぞれ、と言われますが、
共通して感じることもあります。
感動する時や、涙する時は、
人種や世代を越えて共通しているなと感じやすいのではないでしょうか。
正しく感じ正しく応じるという、この正しさは、
着込んだ服や鎧を取ると、人類で共通していると思うのです。
大人になるにつれて私心が増えていき、自分で見えにくくしてしまいがちですが、
何が正しいのかということは、案外すでに知っているのかもしれません。
子供達に対して、服や鎧を着込んだまま接すると歪みます。
正しく感じて正しく応じることを強く意識し続けたいと思います。
